シテ方宝生流能楽師 ユネスコ無形文化遺産の能本格的な公演を行います。マルタ初となる歴史的な機会を体験できます。2001年、重要無形文化財総合指定保持者となる文化庁の文化交流使、辰巳満次郎能楽師率いる6名の舞台。ニューヨーク国連前広場、メトロポリタン美術館ホール、エジプトスフィンクス前薪能などその他7か国以上の海外公演も参画する一流伝統文化のプライベート公演をお楽しみ下さい。
文化庁文化交流使。最高の墨の色を引き出す墨アーティストとして個展を開くほか、映画、舞台、TV番組、書籍などの題字制作を多数手がけ、また、国際的な評価も高く作品はヴァティカン市ローマ法王庁、カナダ・ケベック州立文明美術館などに収蔵されている。文化交流使として中国・イタリア・パリ等の海外交流で大きな反響を呼んでいる。
能楽笛方藤田流 宗家藤田六郎兵衛の薫陶を受ける。国内、海外公演多数。2017年、重要無形文化財総合指定の認定を受ける。若手の実力者として、その高い芸術性には定評がある。天に突き抜けるようなインパクトのある音は他の笛にはない、世界的に見ても非常に特殊な楽器である能笛は奏者の感性に任されるその音色と音律が独特で初めて聞く人を魅了します。
本イベントは、能と書という幽玄なる世界のコラボレーションを通じて、人類共通の願いである「平和への希求」を、世界に届けることを願うものです。具体的には、「平和への希求 」をテーマに、 竹市学 氏 の笛に合わせて、 海老原露巌氏が神たる大自然を象徴としての書を描き 、 また、 辰巳満次郎氏が舞われます 。ご覧頂く方々が笛の豊かさ、書の神秘性、舞の美しさ など お楽しみ頂ければと思います。〔解説〕能の歴史は古く、その起源は奈良時代とも言われますが現在の能の形式は、600 年前、世阿弥により確立されました。能は、「引き算の芸術」とも言われて、人間の本質を極めて研ぎ澄まされた動作や音楽により表現するミニマルなオペラとでも言うべき芸術であり、日本の古典美学の特徴である「幽玄さ」を良く示す芸術です。また、その演目も多様であり、歴史的又は幻想的な物語の他、祈祷的なものなどもあります。書の歴史も古く、日本において芸術として定着したのは、1300 年前頃であり、紙に墨で字を描くことを通じて美を表現するという歴史は、現代まで引き継がれております。また、書は、モノトーンの芸術として、幽玄の世 界とも極めて相性が良いと言えます。今回のコラボレーションは、モノトーンの背景として書、深淵な響き、静謐に満ちた 舞 が習合することで 、 より増幅された 幽玄の 美 が現出します。 この三人の先生方による オリジナルなパフォーマンスは 、世界初の スタイルであり 、古典芸術の世界に新しいページを付け加えるものです。